《福島県会津若松市》一日限り!会津伝統野菜のファームツアー 【体験レポート】

2020年10月6日

8月末のこと。【東北・美酒と食のテロワージュ】イベントで、会津伝統野菜をテーマにしたファームツアー「Food Camp」に参加させて頂きました。

会津伝統野菜では非常に有名な長谷川純一さんの畑を訪問し、お話しが聞け、更に会津伝統野菜を使ったブランチも頂ける!
なんてステキなツアー。その様子をまとめました!

 

会津伝統野菜・長谷川純一さんの畑に到着&体験

郡山から、主催である孫の手トラベルさんのバスに乗り込み、ツアー開始。10時頃、長谷川さんの畑に到着しました。暑かったこの日は、FoodCampのスタッフがレモン水で出迎えてくれました。

こちらの方が長谷川純一さん。
農家の9代目。会津藩の村役人が執筆した「会津農書」との出会いで伝統野菜に取り組み始め、17年になるそう。
7間(けん)の畑から会津伝統野菜の栽培をスタートしたものの、最初の2年間は全く採れず…6間は諦め、残り1間に賭けているタイミングでNHKの取材依頼があり、以降取り組み内容が徐々に注目されるようになったそうです。
70年ぶりに復活させた「余蒔(よまき)きゅうり」を筆頭に、「小菊かぼちゃ」、「会津丸茄子」など、今では15品種まで復活させ、地元の小中学校で教育の一環として栽培されたり、給食に採用されるまでになったとか。

いろいろな所で講演をされたり、地元の小学校の食育授業に関わってらっしゃるせいか、説明が非常に上手。伝統野菜のこと、継続する中での紆余曲折、種を採って繋いでいく意味…様々なお話しを伺う事ができました。
ちなみに長谷川さんが着てらっしゃるTシャツのロゴは「AIZU」です(^^)

畑で入植&収穫体験、余蒔きゅうりの“種取り”の実演

冬に収穫するキャベツと、会津丸茄子の摘み取り体験。
冬に獲れるキャベツはとっても大きくて甘いんだよ!と、地元・会津若松の参加者の方が教えてくれました。

 

収穫体験を終えたらスイカが!畑で食べるスイカ 最高ーー!

その後は「余蒔きゅうり」の“種取り”の実演。私的にはすごく見たかった工程です。通常は緑色の内に収穫しますが、種取り用は黄色になるまで追熟させてから使うそう。
「ひとつひとつの種はゼリー状の袋に入っていて、人間の赤ちゃんでいえばお腹の中で胎盤に守られているのと一緒」と説明する長谷川さん。
水に浮かせ沈んだものだけを選抜し、来年のために繋げていくのだそう。作物に対しての愛を感じるひとコマでした。

ぶどう棚の下で一日限りのレストラン!!

ブランチは長谷川さんの畑から程近い距離にあるみのり農園さんへ。会場に到着した瞬間、参加者から歓声が上がりました。

ぶどう棚の下でお食事!!
素晴らしいーー!!
見事なスチューベンです(^^)

長谷川さんのご挨拶でお食事会スタート!

私の左隣はネギの生産者・佐藤忠保さん。
オリジナルの栽培方法を確立されており、「とろねぎ」というブランド化に成功された方です。
通常ネギは秋に収穫しますが、佐藤さんは収穫時期を3段階にし〔1年で3回味が変わるネギ〕と謳っています。
霜降りとろねぎ(11月~12月頃)は身が締まった力強い味、雪下とろねぎ(1月~2月)はみずみずしく甘く…越冬とろねぎ(3月)は柔らかく甘みのある味と…季節毎の味わいを楽しめるのが特徴。
今年2月には日本テレビの「満点青空レストラン」にも出演されたそうですよ。

会津伝統野菜と地酒のマリアージュ

乾杯はお酒ではなく、採れたて余蒔きゅうりで!!

「余蒔きゅうりのカルパッチョ」
味付けはシンプルに塩コショーで。花咲ガニとディルがトッピングされています。

 

実は長谷川さん 酒米生産者でもあるそうで、高橋庄作酒造店「会津娘 春泥」の原料米(自然栽培米・五百万石)も栽培されているそうなのです。(しかもご本人 大の日本酒好きでした)
旨味もあり澄んだ味わい 純朴な伝統野菜に非常に合いました(^^)

「Teppanyaki あいづ家」佐藤シェフの愛が伝わるフルコース

「会津丸茄子のフリット」
サクサクと美味しい(^^)

「福島牛のラグー 小菊かぼちゃのリゾット」
お肉が柔らか…野菜の旨味も加わってとっても美味しいです。

トマト農家の近藤一夫さんも登場。南会津南郷地域で生産された「南郷トマト」を使ったトマトジュースを手掛けているそう。
もともとはJA職員として南郷トマトの産地振興に携わっており、“もっと深く地域を支えたい”という思いから就農された方。

 

ちなみにお料理を作ってくださったのは「Teppanyaki あいづ家」の佐藤学シェフ。フレンチレストラン「食彩アトリエあいづ家」をオープン後、2017年に現在の鉄板焼きスタイルにリニューアル。
地元の食材の活かした方が非常に上手ですよね。機会があれば 行ってみたいです。

「Teppanyaki あいづ家」
http://www.aizuya.mobi/

今日だけのマルシェも出現

お食事後は長谷川さんのお仲間が準備してくださったプチマルシェが開かれ、新鮮な野菜や加工品が賑やかに並びました。

とにかくロケーション含め、食材も、お料理も、人もステキ!
東北ならではの食材、人、地域がギュッと詰まった「ファームレストラン」の魅力を存分に味わった日でした。こういう観光が東北でたくさん出来たらいいな~

会津伝統野菜の長谷川さんはじめ、生産者の皆さん、「Teppanyaki あいづ家」佐藤シェフ、このツアーを企画をしてくれた「孫の手トラベル Food Camp」の皆様、ありがとうございました!会津がますます好きになりました!

※この記事は、参加した早坂久美さんの体験レポート記事を、ご本人の承諾をいただき、再編集し、掲載させていただきました。早坂久美さんのブログにも、たくさんの日本酒、酒蔵、ツアーなどの話題が載っています。ぜひご覧ください

「早坂久美のSAKE LOG +」
https://ameblo.jp/kuntamasantarou/

 

そしてこの素晴らしいツアーを企画した「孫の手トラベル」
https://magonotetravel.co.jp/

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