《宮城県気仙沼市》海中貯蔵酒とペアリング体験【体験レポート】

2021年3月26日

 今回参加したのは「女利き酒師・早坂久美氏と行く酒蔵ツアー」シリーズの「『蒼天伝』の男山本店 漁船に乗って「海中貯蔵酒」体験」です!宮城県気仙沼市にある蔵元「男山本店」の新酒を自ら漁船に乗り込み、瓶ごと気仙沼の海中に沈めて1年間熟成するという貴重なツアー。今年参加すると、もれなく来年はそのお酒を迎えに行く「おかえりツアー」参加の権利が与えられます。蔵見学や気仙沼の食材をふんだんに使ったイタリアンに日本酒をペアリングしたランチも満喫。気仙沼の海、空、風、そしておいしい食の香りに包まれ、大満足な一日でした。


海中貯蔵酒の事前学習

 集合場所である仙台駅東口のバス乗り場に午前7時45分に着くと早坂さんや旅行会社「たびむすび」の稲葉さんがお出迎えしてくれました。大型観光バスで男山本店に向かいます。今回は15人程度の参加でバスの中は前後左右を開けてゆったり。バスに備え付けの消毒用のアルコールだけでなく、マスクや除菌用のハンドジェルも配られ、新型コロナウイルス対策はばっちりです。 気仙沼まではトイレ休憩も含めて2時間ほど。その間、早坂さんからは約30ある宮城県の酒蔵の紹介や、今回お邪魔する男山本店さんの説明もありました。「海の街ならではの蔵元。海中貯蔵酒については長年ツアーを組んでみたかったテーマです!」と力が入っておりました。天気は快晴。絶好の海中所蔵日和です。海の街の酒蔵が出す美酒とマッチングするなら、やはり旬の牡蠣づくしか、と妄想していたらあっという間の移動時間でした。

 


男山本店酒蔵見学と1年後の自分へのメッセージ作り

 東日本大震災で全壊し、7月に復元されたばかりの男山本店の販売店舗に10時ごろ到着すると、菅原大樹専務が待っていてくれました。蔵はここから3分ぐらい坂を上った場所にあります。ここから酒蔵見学と、海中に沈めるお酒につける1年後の自分へのメッセージを書くグループに分かれました。 蔵見学では、お米を洗うところから、最終工程である絞りまで菅原専務に丁寧に説明してもらいました。ちょうど仕込み途中の貯蔵タンクの部屋に入るとヒヤッと肌寒い感覚と同時に甘い香りが立ちこめていて、なんだか癒やされる!  蔵見学から戻ってからは、海中に沈めるお酒につける短冊に1年後の自分にメッセージを書き、日本酒4種と梅酒の試飲です。なんと参加者の方からホヤの差し入れがあり、肴に。みなさんの酒が一段と進みます。皆さんで飲み比べると好みも様々なのがまた楽しい。

漁船に乗り、海中貯蔵酒づくりへ出発!

 ここからメインイベントの海中貯蔵に向かいます。時間はもう12時なので、車中ではパンなどの軽食をいただきました。30分程度で唐桑にある漁協の支所に到着。牡蠣養殖の5代目、畠山政也さんの漁船に乗り、沖の養殖場に向かいます。日本酒は牡蠣たちと共に1年間海中でゆらゆらと熟成されます。沈んでいく日本酒に「いってらっしゃーい」とお見送り。海中は温度変化が少なく、3倍の速度で熟成が進むそうです。日本酒を沈めた後は唐桑の湾内を遊覧してもらいました。19年夏にできたばかりの気仙沼大橋の下をくぐることができるなんて、漁師さんでないとなかなかできない体験です。かたや、うみねこたちにかっぱえびせんの餌やりに夢中になる参加者も。

待機組は、浜で海鮮とスイーツを一足お先にいただきます

 「来年うまい酒が飲みたいぞー!」。ここでも2グループに分かれ、浜で待機組は来年の自分に向けてビデオメッセージを収録しました。温かいコーヒーや男山さんで販売しているボンボン・ショコラ、梅酒を作った時の梅もいただきながらほっこりしていたところで、殻付き牡蠣とホタテまで登場しました!唐桑の透き通った海(海底が見える!)を目の前に最高にぜいたくなひとときです。とにかく濃くて、甘い!

日本酒とイタリアンの意外で美味しいペアリングランチ

 気仙沼の内湾に戻ったのは3時すぎ。レストラン「nine one」でここから遅めのランチです。早坂さんからは日本酒ペアリングの考え方について、ソムリエの資格ももつという菅原専務からは合わせるお酒について解説がありました。イタリアンサラダのあとに気仙沼のサンマ、メカジキ、サワラの前菜3種と「蒼天伝 蔵の華 純米吟醸」の組み合わせです。日本酒とイタリアン?と思っていましたが、とっても合う。ペアリングのコツの中に、味の濃淡や香味、食感を合わせるという考え方があるようで、バジルソースがのったメカジキとキレのある日本酒が爽やかになじんでいました。メインの「牡蠣のペペロンチーノ」には「蒼天伝 しぼりたて生原酒」。デザートには「大島ゆずを使ったパウンドケーキ」と「気仙沼男山 柚子酒」でした。気仙沼の食材は牡蠣も柚子も素材の味がしっかりしている印象で、それとうまく調和する(違和感なく進んでしまう)お酒を選ばれていたのかと思います。
 

 最後は自由時間が45分程度ありました。男山本店で日本酒を買ったり、オープンしたばかりのクラフトビール醸造所「ブラックタイド ブリューイング」でしめビールを飲んだりと思い思いにわずかな時間を過ごしました。 バスに乗り、仙台に着いたのは午後8時。あっという間でしたが、このツアーにしかない濃い体験の連続で、心もおなかも満たされた一日でした。食もですが、菅原専務や畠山さんの笑顔も輝いていました。また海中でもまれた日本酒と気仙沼の素敵な方々に会いに来なくちゃな、と思いながら早坂さんに見送られました。

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