《宮城県仙台市》「食産業の復興と今」を考え味わう「復興ツーリズム」【体験レポート】

2021年4月6日

 東日本大震災から10年。現地の状況、復興の様子を知りたくて、たびむすびが主催する「震災復興ツーズム」に参加しました。

 

 JR仙台駅を出発した専用バスは一路、秋保ワイナリーへ。ぶどう畑が広がるワイナリーのすぐ近くに温泉街がある事に驚きました。温泉と言えば和食や日本酒というイメージが湧いてきますが、「温泉とワインなんて面白いかも!」と、ワイナリーに入る前からわくわくしてきました。

 

 代表取締役・毛利親房さんのお話を伺い、圃場を見学させて頂きました。そしてワインやシードル4類の試飲。一緒に用意されていたおつまみで、好みのペアリングを探すのは、とても楽しいひと時でした。なかでも鴨肉とロゼワインの組み合わせは絶品!震災後に植えられたぶどうが成長するとともに、ワインの味も進化していく。これからもワインを飲み続け、ワイナリーの方と共に進化を楽しみたいなぁという気持ちで一杯になりました。

 

 ワイナリーでのもう一つの楽しみがお買い物。もっと試飲もしたくなり、カウンターで注文して飲み続けました。売店ではワインだけではなく、それに合わせるおつまみが沢山売られていました。宮城県産のものが多く売られているのでお財布のひもが緩みっぱなし。ワインボトルと共にチーズや缶詰なども購入。お酒とおつまみは一心同体です(笑)

 

 お昼ごはんは閖上にあるカフェマルタへ。お店の中は明るく快適で海辺のリゾート気分を存分に味わえました。そしてテンションMAXになったのが、昼食メニューの釜揚げしらすプレートに追い打ちをかける「追いしらす」!さすが閖上、スプーンに山盛りのしらすを惜しげもなくプレートに山積みにしてくれました。1年分のしらすを食べた事、間違いなしです!!

 

 お食事の後は佐々木酒造店へ。2012年3月に発売された震災復興酒「閖」、酒米がなく食用の「ひとめぼれ」で醸された当時のお話を伺い、地元に根を張る熱い思いが伝わってきて胸が熱くなりました。被災後、工業団地内で醸造、その後、蔵を元の場所に再建し再び醸造と、2度お酒の味が変わっても、「地元の方が『佐々木酒造のお酒が飲みたい』と言ってくれた事が嬉しかった」と、専務の佐々木さん。「地酒」という言葉が持つ本当の意味を教えて頂いた気がしました。

 

 宮城県には前を向いて歩み続けている方が沢山いらっしゃることを肌身で感じた1日でした。また、子供達や若い方々が楽しそうに時を過ごしているのを何度も見かけました。ボトルでかなり重たくなった手提げと共に、目に見えないお土産も沢山持って帰路につきました。またゆっくり足を運びたいと思います。

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