《宮城県》魚の神経締め見学&日高見のマリアージュランチツアーに参加しました!【体験レポート】

2020年10月23日

女唎き酒師・早坂久美さんと行く、宮城の酒蔵バスツアーシリーズ。 今回は宮城県の港町・石巻で、生産者と触れ合いながら食材に対する理解を深め、そして最後はそれらの食材とお酒のマリアージュを楽しむマリアージュランチを楽しみます。宮城の食の奥深さに触れる貴重な旅のスタートです!

移動時間に楽しむ「生産者の声」

“朝8:50仙台駅東口バスターミナルに集合。 楽しみにしていた「東北美酒と食のテロワージュツアー」が始まります。大型バスは抗菌仕様、入り口に消毒用アルコールも設置。2席を1人で座るソーシャルディスタンスで、コロナ対策万全で出発です! 写真は、今回の旅のアテンダーである女利き酒師・早坂久美さんと、仙台バスのオーナーさんです。

目的地「田伝むし」さんまではバスで約1時間。その間、早坂久美さんから、自己紹介と震災後の石巻の様子、今日出会える方々の紹介がありました。早坂さんは石巻出身だそうで、震災後の話の際、目を潤ませて声を詰まらせて話していたのが印象的でした。石巻の復興とともに生きてきた人がこうしてアテンドしてくれることに感謝です。

「田伝むし」への道中で、ササニシキ農家の木村さんをピックアップ。 木村さんがなぜササニシキにこだわるのか、なぜ周囲の農家さんとは違う時期に稲刈りをするのか、丁寧に説明がありました。

無農薬ササニシキ農家「田伝むし」で、ササニシキを学ぶ!

「田伝むし」に到着後、すぐに目に入ったのは「もみ殻かまど」。現在はすでに販売が終了していて、新しく購入することは不可能だそう。そんな貴重なかまどを使って、ササニシキの炊きたてを準備してくれました!震災当初、電気もガスもない中、このもみ殻かまどは環境にもよく、もみ殻と火さえあればお米を炊けるということでかなり重宝したとのこと。

お米が炊けるまで、「田伝むし」の工場見学へ。 工場内では、佐々木さんが10年前から取り組んでいる「生体エネルギー農法」で、お米を保管していました。保管庫の中は特別な電気と水の力で保たれており、お米や野菜が長持ちするようにできているそう。ちょっと不思議な話でしたが木村さんが大切にしている、「自然農法」「子供たちが安心して食べられるササニシキ」を守る1つの考え方だと理解しました。

その後、工場裏にある木村さんの田んぼを見学に。
たわわに実ったササニシキがまぶしい田んぼ。ザリガニやカエルもいました!
もう刈り取ってもよさそうな稲穂でしたが木村さんが刈り取るのは10月に入ってから、とのこと。自然のまま天日干しすることで水分値が16%くらいまで上がり、一番おいしい状態で刈り取ることができるからだそう。ここにも木村さんのこだわりが詰まっていました。

ついに炊き立てツヤツヤのササニシキとご対面!

もみ殻かまどのササニシキが炊き上がり、ついにお披露目です!
蓋を開けた瞬間、ササニシキのいい香りが!!
ツヤツヤしたササニシキ。ホロホロっとほどける口触り。
田んぼを見ながら食べるお米は格別で、みなさんおかわりをしていました。

迫力満点!魚の神経締めを見学

バスで石巻の漁港の方に移動してきました!ここでは、産地仲買人であり「神経締め」の達人、神経締め師の(株)ダイスイ大森社長のお話を聞きます。 震災後、魚市場は動かなくなり、少しずつ復旧はしていきましたがこのままでは仲買人も売り先もなくなってしまうという焦りから、復興を目指し神経締めを極めていったそう。
神経締めは通常の出荷作業よりも手間がかかる為、最初は面倒だと感じていたそうですが、極めていくうちにどんどん楽しくなり周りにも同じように取り組む仲間もできてくることでお客様が自動的に増えていったそうです。

まずは神経締めに使う道具の紹介。
魚の脳にさして死んだことを気付かせないように突き刺す道具と、神経を締めるワイヤーの紹介がありました。
魚やタコが神経締めできるという知識はありましたが、なんと大森さんは甲殻類も神経締めできるとのことでした!初めて聞くことが沢山出てきてとても興味深かったです!

そして、ついに神経締めの実演。
うわぁ、やっぱり迫力満点!魚1匹1匹によって個体差があり、その魚に合わせて締め方、時間も変えているそうです。
魚の美味しさは鮮度だと思われがちですが、脂・旨味・食感が伴って初めて「美味しさ」につながり、しかもそれはどう調理されるかで必要なバランスが変わってくるそう。
神経締めはその食感をコントロールすることができるので、魚をおいしい状態で食べてもらえます。
大森さんは神経絞めした後の髄の部分のエキスを毎度舐めることで、品質を見ているとのことでした。今回はタイやヒラメの他、タコやカニの神経締めも披露してくれました!

石巻の食材と地酒のマリアージュランチ

さて、いよいよお待ちかねのランチタイムです!石巻の老舗といえば「松竹」さん。江戸中期、廻船問屋として創業後、旅館業に転業。その後東日本大震災で被災してからは、キッチンカーや仮説店舗での営業を経て今に至っているそう。
メニューは地元の生産者や蔵元とのお付き合いを大事にしたものが多く、ここ一軒で石巻を体感できます。

お食事は、石巻の酒蔵「日高見」の純米あがりとのマリアージュでいした。叩きメカブの冷奴、ほやの塩麹漬、スルメイカの塩辛、サンマの佃煮、いくらおろし、ヒラメの昆布締め梅肉添え等、石巻で獲れた海の幸の珍味が印象的でした!
お刺身は先ほど見学した神経締めにより締められた太刀魚とタコ。
ご飯は、「田伝むし」木村さんのササニシキを炊き立てでいただきました。石巻でとれたワタリガニの味噌汁もついてきて、とても豪華なランチでした!

お食事の説明は「松竹」の阿部社長が、日本酒の説明は「日高見」の平井社長がしてくれるという贅沢な時間でした。

本来であれば、石巻元気いちばで買い物でもして…と思っていましたが、私は時間いっぱいまで食事を楽しみました!
参加者の皆さんに説明をし終えた平井社長や大森社長、早坂さんも同席してくださり、しばらく歓談することもできました。

今回のツアーは地域を知るというよりは、地域に根差した人の魅力を知るツアーになっていたと思います。出逢う方々がみなさん素晴らしく、もう一度逢いたいと思いました。地域を魅力的にする食・人・モノが全て整った素敵なツアーでした。

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